連日、騒がれている物価高騰…
その対策で賃上げ…
賃上げすれば、人件費が高騰する
人件費が高騰するには売上を向上させるしかない。
売上を向上させるには、大まかに『多売(多くの商品を販売)すること』と『単価を上げること』2つの方法があるものの、
市場は物価高騰による買い控え状態なので、実質的には商品価格(単価)を上げる後者しか方法がない。
つまりは賃上げ事態は悪いことではないものの、物価高騰そもそもの対策としては悪循環でしかない政策で、
本気で物価高騰の対策を図るのであれば、物価高騰の要因である円安とガソリン(エネルギー)価格高騰の対策が主に必要な対策であったりする。
因みに円安は…
原材料費、製品パーツなども含めて、輸入コストが高くなる。
例えば、国内メーカーの商品であったとしても中の基盤や細かな部品などを輸入しているケースもあれば、原材料を輸入しているケースもあるし、海外で製造しているケースもあったりする。
製品や原材料だけではなく、海外(現地雇用)の人件費も高騰するし、それだけのコストが上がれば、商品価格に反映せざる得なくなってしまう…。
ガソリン価格は…
個人利用だけでなく、主に物流(運搬)価格の高騰に直結するのだが、例えば、スーパーなどに並ぶ食品にしても、国内でも北は北海道、南は沖縄まで様々な産地から輸送され、輸送コストも商品価格に反映せざる得ない状況だったりする。
それぞれの企業努力でも多少のコスト高であれば、何とかなるケースもあるが、人件費を削るという流れに発展したり、最悪、倒産なども考えられる状況の中、世論的には賃上げ風潮が叫ばれている。
正直、『元凶にテコ入れをしない賃上げ政策』は悪循環だし、本来、『景気を上げてから賃上げ』という流れなのに対し、政府は『賃上げをして景気を上げる』という、そもそも論として順序が真逆な政策だったりする。
また、物価高騰により一番痛いのは年収が数千万円の国会議員などの富裕層ではなく、主に年収が800万~1,000万円以下!
世帯人数で多少異なるが、低収入であればある程、物価高騰のダメージは大きいし、重要な賃上げの本質としては賃金の『平均』ではなく、低所得者を中心とした賃金の『底上げ』が重要だったりする。
そして、年収が1000万以下の中層でも、夫婦二人暮らしで1,000万円と5人家族で1,000万円では生活水準も大きく異なるように、一番良いのは学費など、教育や養育、介護に関わる経費は収入(所得)から減額したり、学費や老人ホームの費用を免除したりすれば、年収が1000万以下でも生活が苦しい中層にも恩恵を感じらるし、将来性の安心感にも繋がりやすい。
将来性の安心感に繋がれば、お財布の紐は緩みやすくなり、経済も循環しやすい状況へと変わるのではないだろうか?
本当に求められている政策とは、こういうことだと私は考える。